J2札幌MFダニルソン(23)の名古屋への期限付き移籍が4日、濃厚になった。G大阪、大宮も獲得に乗り出していたが、ボランチ獲得を最重要ポイントとしている名古屋が最も高い条件を提示。既に条件面の詰めに入っており、シーズン終了後にクラブ間で正式交渉を行い、近日中に移籍が決定する方向だ。

 昨季のダビに続き、大事なチームの核が名古屋に流出することになった。名古屋は、ダニルソンの期限付き移籍での獲得を目指し、既に札幌側にオファー。複数のJ1クラブが興味を示していたが、この日までに補強路線をサイドハーフへと転換したG大阪が撤退。レンタル料などの条件面で最も評価していた名古屋への移籍が決定的になった。

 先月22日の岐阜戦で名古屋ストイコビッチ監督も視察し、2得点を挙げる活躍を見せた左足のシュート力や、身体能力を高く評価。関係者によるとダニルソン自身も「多分、来季はグランパスでプレーすると思う」とJ1でのプレーを前向きにとらえているという。

 札幌の戦力ダウンは否めないが、ニトリのメーンスポンサー撤退で2億円の資金を失っただけに、移籍によるレンタル料獲得となれば、クラブにもメリットはある。3億円台に落ち込む強化費を最大限に生かすため、必死の策が繰り広げられている。