磐田は鹿児島キャンプ7日目の16日、J2東京と練習試合(45分×4)を行い、3-3で引き分けた。U-22日本代表の中東遠征を終え、チームに合流3日目のMF山本康裕(21)とFW山崎亮平(21)が、そろってゴールを挙げる大活躍。開幕スタメンに向け、猛アピールに成功した。

 明日の磐田を担う若き2人が「ぶっつけ本番」の実戦で、抜群の存在感を示した。宿舎でも同部屋の山本康と山崎は、14日にキャンプ入り後わずか3日で練習試合にスタメン出場。まずは山本康が、1点ビハインドで迎えた1本目の9分、相手DFラインに裏に飛び出して、右足でゴール左隅に流し込む同点弾を決めた。「複数の選手が連係していたので、やりやすかった」と声をはずませた。

 親友の活躍に、山崎も黙っていなかった。同点のまま迎えた同18分、FW前田遼一(29)からのスルーパスに抜け出し、右足を振り抜いて勝ち越しゴール。「いいパスを出してくれたので。最初からできるところまでやろうと思った」と胸を張った。右足がつってしまった後半40分まで、前線からボールを追い、走り回った。

 代表遠征でチームを10日間も離れたが、合流後初の実戦ですぐに結果を残した。柳下正明監督(51)は「1回も(チームで)練習していなくても、いいプレーが出る。質は全然違うし、やっていけばもっといいコンビネーションができると思う」と絶賛した。

 それでも2人におごりはない。90分間出場した山本康は「ミスは多かった。もう少し動けたらよかった」。山崎も「疲れると動けない場面があった。もっとレベルアップしたい」と反省は忘れなかった。遅れを一気に挽回し、指揮官の信頼を勝ち取った「山山コンビ」が、開幕スタメンへ一気に前進した。【神谷亮磨】