<J1:札幌0-0磐田>◇第1節◇10日◇札幌ドーム

 札幌の新人DF奈良竜樹(18)が、93年5月15日のJリーグ開幕日以降生まれの選手として初めてJ1出場を果たした。ホームでの開幕戦に先発フル出場。強靱(きょうじん)な身体能力と冷静なポジショニングでFW前田、DF駒野ら日本代表をそろえる磐田を完封、引き分け。4年ぶりJ1に復帰したチームに勝ち点1を呼び込んだ。

 昨季、高校3年ながら2種選手登録としてJ2で7試合に出場。J1昇格のかかった、12月3日の最終東京戦での勝利にも貢献したが「J1は東京戦よりも緊張した」と振り返った。それでも後半2分には元日本代表FW前田と1対1で競り合いボールを奪取した。右サイドバック駒野の攻撃参加も冷静な対応で防ぎきった。

 U-19代表候補にも選ばれている次代の代表候補。右内転筋を痛めており、痛み止めをのみ、テープで固定して臨んだが、後半途中で右太ももがつってしまった。「もっと筋力やスタミナをつけていきたい」と課題も口にした。

 ◆奈良竜樹

 なら・たつき。1993年(平5)9月19日、北見市生まれ。北見小泉小2年時に北見ブルーサンダースでサッカーを始める。北見小泉中2年からセンターバック。09年に札幌国際情報高進学と同時に札幌U-18入り。昨季からJリーグ出場可能な2種選手登録され、10月8日の天皇杯2回戦水戸戦でトップチームデビュー。家族は母親と弟。180センチ、70キロ。右利き。