今日3日、アウェー(等々力)で川崎Fと対する磐田はここ公式戦5試合連続シュート0本と不振が続くFW前田遼一(30)が、不名誉な記録に終止符を打ち、今季アウェー初勝利に導く。

 絶対的エースがこれまでの鬱憤(うっぷん)を晴らす。磐田は2日、非公開で最終調整を行った。前田は報道陣に公開された冒頭のパス回しで終始笑顔を見せるなど、気負うことなく調整を進め「状態はいい」と万全を期した。

 チームが好成績を残す一方で、ゴールを奪う苦しみと闘っている。最近の公式戦5試合ではシュート0本。ゴールは4月4日のナビスコ杯浦和戦から遠ざかっている。今季は1トップで出場。昨季まではサイド主体の攻撃だったが、今季は中央からの攻撃も増えたことで、ポジションが近いMF山田とMFペク、MF松浦らドリブラーを生かす「つぶれ役」となる場面が増えた。相手DFからは厳しいマークを受けるため、ゴール前でフリーになる機会は自然と減っている。

 しかし、FWとしてゴールは常に意識しなければいけない。前田は「結果が全てなので自分の成績には不満。これからは点を取っていきたい。とにかく勝つことにこだわってやりたい」。今季はアウェーで未勝利。上位に食いとどまるためには勝つしかない。悩めるエースが目覚めの1発を狙っている。【神谷亮磨】