【ドバイ(UAE)17日】日本(FIFAランキング24位)が20日開幕のW杯カタール大会前最後の国際親善試合をカナダ(同41位)と戦い1-2で逆転負けした。故障からの復帰戦となったMF田中碧(24)、FW浅野拓磨(28)が先発。MF相馬勇紀(25)の先制点など収穫はあったが、何とも後味の悪い失点が2つ。大きな課題を突きつけられた。負けてW杯本番、23日のドイツ(同11位)とのW杯1次リーグE組初戦に向かう。

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象徴的なシーンだった。逆転負けを食らった終了間際のPK。GK権田が反応し、腕を伸ばして阻止したかにみえた。しかし、ボールはふわりとゴールラインを越えた。最後6枚目の交代カードで、主将のDF吉田を投入。1-1で終えるかと思われたが、まさかの結末。森保監督下では先制した試合で37勝3分けの40戦負けなしだったが、最後の強化試合で初めて先制しながらの逆転負け。指揮官は「次に向けてやるべきこと準備は変わらないということ。ポジティブに考えたい」と言った。

前半21分の右CKからの失点は、セットプレーの守りにほころびが出た。競り合ったこぼれ球への対処が遅れて押し込まれた。その後も、CKやFKであわや失点の場面が何度かあった。先発したセンターバックは、谷口と故障から復帰間もない板倉。連係にも課題が残った。残されたわずかな期間での修正が求められる。

ただ、明るい材料もあった。右膝の負傷で、クラブで復帰できずに合流したMF田中が先発し、後半22分までボランチでプレー。試合前日、「僕は痛みに強いタイプ。そんなに痛いと感じない」と話していた。言葉通り、相手に何度も接触しながら存在感を示した。FW浅野もこれが復帰戦だった。9月10日に右膝内側側副靱帯(じんたい)損傷。W杯前に、クラブの公式戦で復帰することはできなかったが、前半のみのプレーで、スピードを披露。ジャガーも戦場に戻ってきた。

先制点は、抜てきされたMF相馬が挙げた。前半、MF柴崎の後方から浮き球に、カンフーキックのように足を伸ばし、ネットを揺らした。合流が遅れていたMF三笘の状態が気になる中、左右のサイドをこなす相馬のハツラツとした動きなど、元気な部分も出てきた日本が、敗戦を糧に本番に向かう。【栗田尚樹】

〇…守備陣はセットプレーに課題を残した。前半21分に右CKから失点。競り合ったこぼれ球への対処が遅れ、DFビトリアに押し込まれた。その後もCKやFKであわや失点の場面が複数回。センターバックは谷口と故障から復帰したばかりの板倉でスタートしたが、連係がうまくいかなかった。DF吉田らが入った後半ロスタイムにもCKでピンチに。W杯本番でも勝負のカギを握るセットプレーだけに、残されたわずかな期間での修正が求められる。

▽MF堂安 MF久保と交代し、後半開始から投入された。右サイドでプレー。同5分はゴール前でクロスに合わせようとしたが得点ならず。同12分にはFKでのキッカーを務め枠を狙ったが、相手の壁に当たり、ゴールにはつなげられなかった。

▽DF長友 気合の金髪姿で躍動した。後半22分にDF板倉に代わって出場。左サイドバックに入り、黄金ヘアがピッチで目立った。4度目のW杯に向けて、前回大会と同じく「スーパーサイヤ人」に変身。「2時間くらい頭皮とけんかした」というフィールドプレーヤー最年長36歳は、本番へ最終調整した。

▽FW上田 勝ち越しを狙った後半開始から出場した。FW浅野に代わって最前列でプレー。同17分にはクロスに飛び込み、終盤にはボールをキープして得点機会をうかがった。同43分にCKを得るなど体を張ったが、決定機を演出することは出来なかった。

▽DF伊藤 フル出場で“3役”をこなした。左サイドバックで先発し、攻守で落ち着いたプレーを披露。後半21分にDF板倉に代わり長友が入ると、左センターバックへ。後半40分にDF吉田が入ると3バックの左に入った。後半29分のピンチでは相手FWデイビッドに絶妙な間合いで寄せシュートコースを消すなど、存在感を示した。

森保ジャパンW杯前最後のテストマッチでカナダに敗戦、終了間際に失点/ライブ速報詳細