ヤングアメリカンが躍動した。序盤は決め手を欠く展開だったが、米国は前半36分、24歳のFWプリシッチがドリブルで抜け出すと、22歳のFWウェアが先制のゴールを決めた。

ウェアの父は“リベリアの怪人の異名”を取るなどリベリア代表として長きにわたり活躍し、現在は同国の大統領を務めるジョージ・ウェア氏。

父はACミランで活躍し、バロンドールも獲得したが、リベリア代表はW杯本大会への出場がかなわなかった。息子は、出場しただけでなくゴールも決め、“父超え”。今大会2番目の若さとなる平均年齢25・5歳のヤングチームの中で、その才能の一端をのぞかせた。

次回大会となる26年大会開催国の1つである米国は、2大会ぶりの決勝トーナメント進出を目指す。

偉大な父はどんな人?

◆ジョージ・ウェア 1966年10月1日、リベリアの首都モンロビア生まれ。15歳で地元チームと契約し、プロ生活をスタート。87年にカメルーンでプレー、フランスのモナコ、パリ・サンジェルマンを経てセリエAの名門ACミランへ。95年にアフリカ出身選手として初めてバロンドールを受賞。その後、複数のクラブでプレーし、01年アラブ首長国連邦(UAE)のアルジャジーラに移籍、03年に引退。その後、米国の大学で政治学を学びながら、リベリア最大政党CDCの党首を務め、大統領になった。

【関連】W杯カタール2022特集>>