Jリーグ名古屋グランパスやレアル・マドリードの指揮官も歴任したイランのカルロス・ケイロス監督(69)が、元ドイツ代表FWのユルゲン・クリンスマン氏(58)を強く非難した。

ケイロス監督は、国際サッカー連盟(FIFA)の技術研究グループに名を連ねるクリンスマン氏に対し、同職を辞するべきだと求めた。

ESPN電子版によると、英BBCの解説者でもあるクリンスマン氏は、ケイロス監督とイラン代表について、反則すれすれの試合中のかけひきを行っているとし、「それが彼らの文化で、だからカルロス・ケイロスはイラン代表にすごく合っている」と話したという。

クリンスマン氏は「彼は南米ではうまくいかなかった。コロンビアでは(W杯の)予選で失敗し、エジプトでもそう。そしてW杯直前になってこれまで長い間、指揮を執ってきたイランに戻ってきた」と話し、イラン代表のプレーぶりについては「彼らは絶えず主審に働き掛ける。耳元で、無礼に」などと評した。

これに対してケイロス監督はツイッターで反撃。「君は私のことを個人的に知りもしないくせに、上から目線の、偏見に基づいた判断で私の人格に疑問を投げかけた。君のピッチ内での功績には関係なく、君のイラン文化やイラン代表、私の選手たちに対する発言は、フットボールの名を汚すものだ」と強く非難した。

クリンスマン氏は、元アーセナル監督のアーセン・ベンゲル氏が率いるFIFA技術研究グループの7人のうちの1人。ケイロス監督は「(米国代表監督も務めた)君からのサポートがあるとは思っていない。それでまったく問題ない。君はBBCで我々の努力、献身、技術をおとしめるような発言をした。だが我々は君の文化、ルーツ、経歴で君を判断するようなことはしない。そしていつでも君が我々のベースキャンプ地に来ることを歓迎する」とした。

その上で「同時に、FIFAが君の立場についてどのような判断を下すか、全力で注目している。君は我々のベースキャンプ地を訪れる前に辞任するだろうから」とクリンスマン氏の辞任について言及した。

【関連】W杯カタール2022特集>>