日本は右サイドの守りが初の8強進出へのポイントの1つになりそうだ。

国際サッカー連盟(FIFA)の技術研究グループが最新のテクノロジーを駆使して集計したデータによると、クロアチアはクロス攻撃が特徴的。セットプレーを除くオープンプレーからのクロスは1次リーグの3戦合計55本で、クロスを上げた位置は左サイドからが36本と右の19本を大きく上回っていた。つまり相対する日本の右サイドは注意が必要になる。

それを選手別に見ると、3試合連続でフル出場している左サイドバックのソサ(シュツットガルト)が最多16本。左サイドのFWペリシッチ(トットナム)が11本で続く。この2人の連係などから左サイドを切り崩してゴールに迫るのが1つのパターンだ。

敵陣ペナルティーエリア内まで進入してからのクロスも計9本。11月27日のカナダ戦では後半25分にペリシッチがその手前まで切れ込んでからクロスを送り、最後はFWクラマリッチ(ホッフェンハイム)が落ち着いて仕留めた。

この得点シーンに象徴されるように、さらに警戒しなければならないのがシュートの正確さ。12月1日のベルギー戦ではGKクルトワの好守に阻まれて無得点に終わったが、3戦合計で半分以上が枠を捉えていた。

シュート総数は日本とクロアチアともに30本で同じだったが、枠内シュート数は日本の9本に対してクロアチアはその倍近い16本。枠内シュート率は53%にのぼり、日本が1次リーグで逆転勝ちしたスペイン(39%)とドイツ(36%)を上回る。

クロスボールの処理とシュートストップ-。日本の守護神、GK権田にかかる期待も大きい。