MF乾貴士が所属するエイバルは、ホームでAマドリードに0-2で敗れた。

 後半9分にFKをMFサウールに頭を合わせられて先制され、同29分にはFWグリーズマンに2点目を奪われた。

 スタメン出場した乾は左サイドで攻撃の起点となり、スタンドをたびたび沸かせた。対峙したクロアチア代表の相手DFブルサリコはほんろうされ、前半29分にはドリブルでの切れ込みに反応できずファウルで止めてイエローカードを受けたこともあり、後半には守備立て直しのためDFフアンフランに交代させられた。それでも乾はヒールでのつなぎみを見せるなど躍動したが、得点を演出することなく0-1とリードされた後半23分に退いた。

 乾は「勝てるチャンスもあったし、前半は特に(チャンスはあったし)相手も良くなかった。そこで決めていたら試合展開も違かった。けど、それは“たられば”なんで何とでも言える。勝負強さというのをアトレティコには感じた」と内容的には互角だったが、結果は敗れてしまった試合を悔しがった。切り返しで2人を置き去りにしたりプレーは切れていたが「部分部分で良いプレーが出来たのは良いことかもしれないけど、それを結果につなげたい」とした。9試合連続のスタメンとなったが「べべも良いプレーをしているのでまだまだ自分がレギュラーに完全になったかといわれるとなっていない。もちろん定着は狙っていくことだし、しっかりと目標に」と話した。

 エイバルのメンディリバル監督は「乾は本当に指示に忠実な選手だ。いつでも言われたことをしっかりとやろうとする。彼に足りないのはもっとファイトすること。良いプレーをしているが、今日の試合でもアトレティコは激しいプレーをし、彼はそれに苦労した。だが、試合を重ねるにつれ自己主張をするようになっているし、チームメートは彼とプレーをすることを本当に楽しみにしている」と評価した。一方、Aマドリードのシメオネ監督は「乾がとても好調だと見たし、切れのある選手でブルサリコが2枚目のカードをもらう可能性があった。そのゾーンをきれいにし、誰も失わないでプレーするために交代をした」と、乾に手を焼いたことを明らかにした。

 エイバルは6勝5分け6敗の勝ち点23で暫定9位。Aマドリードは9勝4分け4敗の勝ち点31で、暫定4位。