エイバルMF乾貴士(28)が、マジョルカでプレーした大久保嘉人(東京)の39試合を抜く日本人のスペインリーグ最多となる40試合出場を果たした。

 リーグ戦11試合連続の先発出場となった乾は、バルセロナを相手に左MFで後半32分まで出場し、FWメッシとマッチアップとなる左サイドを献身的にケアした。試合は中盤まで互角の展開で進んだが、後半に入ると一方的な展開となった。

 前半32分、途中出場のMFデニス・スアレスにエリア外からゴールを決められ先制を許した。後半6分には右クロスからFWメッシに得点されると、23分にスアレスが加点。さらにロスタイム、右クロスが左へ流れたところをFWネイマールに右足で決められた。

 乾は普段以上に守備に注意を払う中、数少ない攻撃のチャンスにも参加したが、前半は効果的な仕事をすることはできなかった。試合の展開が逆サイドを中心に運んでいたこともあり、プレーに参加する回数自体、少なかった。後半もチームが劣勢を強いられたためボールが回ってくることがなく、目立ったプレーを見せることはできなかった。

大久保の記録を抜くスペインリーグ最多記録にも、乾は「特に気にしていないですね、そのへんは」と素っ気ない。それよりも得点に絡むプレーができないことに「自分の実力不足です。情けないところではありますけど。次の試合も出られるかどうかは本当に分からないので、練習からやっていくしかありませんし、試合に出たらしっかり結果を出せるように頑張っていきたいです」と反省した。

 エイバルは第19節を終えて勝ち点26の10位につけている。(山本孔一通信員)