フランス代表FWキリアン・エムバペ(24=パリ・サンジェルマン)がキャプテンとして所信表明した。

来年に開催される欧州選手権の予選第1節、フランス-オランダ戦を翌日に控えた23日、主将として初めて記者会見に出席。その内容を、24日付フランス紙レキップが報じた。

同紙によると、エムバペは「何よりもまずうれしい。自分の国のキャプテンになったんだ!」と喜んでいた。「自分の話し方を変える必要があるとは思っていない。おのおのがそのパーソナリティーのキャプテンになる。監督(ディディエ・デシャン監督)は、私がユーゴ(前主将のGKロリス)と同じことをすると思って、私をキャプテンに選んだとは思わない」と説明した。

レキップ紙の情報によると、エムバペはレ・ブルーの試合前日会見には毎回は現れないようだ。

さらにエムバペはキャプテンの理想像について語り、メッセージはクリアだったという。

エムバペ いいキャプテンというのは、チームの方を向いて、統率し、統合させる人だ。私は自分の航跡に他の選手たちを先導したい。私は変身するつもりはないけど、発言権がある。それをうまく使って、チームワークのことを考えなければならない。チームメートたちと私の間に差異があってはならない。

またエムバペは、新キャプテンに選ばれなかったことに失望して、数日前に代表引退危機も報じられたアントワーヌ・グリーズマン(32)に対して、22日に個人的に話をしに行って、アクションを起こしていたようだ。

エムバペ それ(失望していること)は理解できる。自分が彼の立場だったら、同じリアクションをしたかもしれない。彼は32歳で、フランス代表チームで10年間を過ごした。彼はディディエ・デシャン監督時代で最も重要な選手の1人だ。私が彼に言ったのは、私は彼の上司ではないということだ。彼には私が持っていないフランス代表チームでの経験があって、チーム全員から尊敬されている選手だ。我々には彼と彼の生きる喜びが必要だ。我々は手に手を取って、並んで生きていく。彼(グリーズマン)が何か言うことがあれば、私は座って、聞くつもりだよ。

エムバペの記者会見の数分後に、デシャン監督は、時に個人主義だという印象を与えている見解に反論した。「あなた方はピッチ上で見ていることによって、あるイメージを持っている。彼(エムバペ)は、個人的アクションをするFWだが、エゴイズムあるいはそのようなタイプのことに陥っているわけでもない。彼はキャプテンになったからといって、変わる必要はないのだ。彼は以前よりもより注目され、より聞かれることになる。私は彼を喜ばせるためにこの選択をしたわけではなく、彼が持ち合わせているすべてのクオリティーに納得したからだ」と説明したという。(松本愛香通信員)