サッカー元日本代表で歴代3位の通算50得点、同5位の119試合出場を誇るFW岡崎慎司(37=シントトロイデン)が26日、今季限りで現役引退すると正式発表した。

「皆さんにご報告があります。今シーズン限りで引退する事に決めました。サッカー選手として今まで全力を尽くしてきたけど、気付いたら体がボロボロで、そして自然と自分に限界を感じました。このクラブに来た事、このクラブで引退を決意した事は運命だと感じています。シーズンが終わったら改めて引退について話が出来たらと思います。シーズン最後まで復帰を目指しながらチームに貢献できるよう頑張ります。応援してくれる人に正直でいたくて、クラブと話をして早くに発表させてもらいました。最後は自分を応援してくれた人の為にも頑張ります。岡崎慎司」(原文まま)

2010年FIFAワールドカップ(W杯)南アフリカ大会と14年ブラジル大会で連続ゴール。18年ロシア大会にも出場したSAMURAI BLUEを代表するストライカー。イングランドのレスターでは「奇跡」のプレミアリーグ制覇も経験した。昨夏、シントトロイデンと契約を1年延長。しかし膝痛などに悩まされ、ベルギー1部で出場機会を大きく失っていた。

シーズン途中ながら、できるだけ早いタイミングでファンや関係者に報告したかったという。終了後、会見を開く。

代名詞のダイビングヘッドや献身的なスタイル、何より明るい性格と「岡ちゃん」の愛称で親しまれた一方、代表では09年の16試合15得点とW杯予選でゴールを量産して大ブレーク。マインツでもブンデスリーガで15得点、レスターでも当時の日本人プレミア最多6得点。世界最高峰リーグ優勝という物語を演じた。スペイン2部を経験した後も欧州にこだわり、国内に戻らず、最後はベルギーでのプレーに魂を込めていた。

◆岡崎慎司(おかざき・しんじ)1986年(昭61)4月16日、兵庫・宝塚市生まれ。滝川二高2年時に全国選手権4強。05年に清水入団。08年北京オリンピック(五輪)出場後の10月9日UAE戦でA代表デビュー。翌09年に国際Aマッチ16試合15得点と岡田ジャパンの得点源に成長した。

J1通算121試合42得点の成績を残して11年にブンデスリーガのシュツットガルト移籍。13年にマインツ。15年にプレミアリーグのレスターへ。初年度の15-16年に5得点で「奇跡」のリーグ初Vに貢献。17-18年に当時の日本人プレミア最多6ゴールを挙げた。

FIFAワールドカップ(W杯)は16強に入った10年南アフリカ大会デンマーク戦で1得点。14年ブラジル大会もコロンビア戦で1発。18年ロシア大会にも出場した。利き足は“頭”。日本協会の公式SNSで「利き足の頭でのゴールに期待!!」と紹介されたこともあり、座右の銘は「一生ダイビングヘッド」。実際は右。家族は夫人と2男。174センチ、76キロ。血液型O。