【マイアミ=佐藤隆志】60年ぶりの優勝を目指すイングランド(FIFAランキング4位)が、今大会の台風の目となったノルウェー(同19位)を2-1で下し、2大会ぶりの4強進出を決めた。MFジュード・ベリンガム(22=Rマドリード)が2得点し、延長戦に突入する激闘を制した。準決勝はアルゼンチン対スイスの勝者と対戦する。
序盤から押し込みながら好機を作れない中、前半36分に先取点を奪われた。MFシュルデルップ(ベンフィカ)に左45度の位置から左足の強烈なシュートを対角のゴール右隅にたたき込まれた。目の覚めるようなスーパーゴールを食らい、スター選手たちは目の色が変わった。
1点を追う展開となったが、ベリンガムの得点で前半のうちに追いついた。追加タイムの47分、左MFのゴードン(ニューカッスル)から中央でパスを受けると、鋭くドリブルでエリア内へ切り込み、相手4選手に囲まれながら左足シュート。地をはう鋭いボールはゴール右に決まった。ベリンガムは今大会5点目だ。
さらに2分後、再び左のゴードンを起点にアンダーソン(ノッティンガム・フォレスト)、ライス(アーセナル)とつなぎ、受けたベリンガムがDFラインの背後へ抜け出すFWケイン(Bミュンヘン)へチップキックでスルーパスを送る。ケインが右足でGKのブロックをかわすように浮き球のシュート。ゴールネットを揺らしたが、オフサイドの判定でノーゴールとなった。
後半は先にノルウェーにゴールネットを揺らされた。後半10分、右CKから混戦を作られ、DFヘゲム(ボローニャ)に押し込まれた。勝ち越し点かと思われたが、VARチェックが入り、CKを蹴る前にエリア内の位置取りでハーランド(マンチェスターC)がアンダーソンを押し倒していた。ファウルでゴール取り消し。イングランドは命拾いした。
ノルウェーに攻め込まれる苦しい時間帯を耐え、チャンスを待った。後半42分には右からサカ(アーセナル)がドリブルで持ち込み、ゴール前へ鋭いグランダーボールを送る。決定的チャンスとなったが、先にゴール前に戻ったノルウェーDFアウルスネス(ベンフィカ)にクリアされ、勝ち越し点とはならなかった。
勝負は延長戦に突入。その前半3分、再びベリンガムが輝いた。素早くパスをつなぎ、MFロジャーズ(アストンビラ)がエリア外からミドルシュート。GKニラン(セビリア)が前にこぼしたところにベリンガムが走り込み、右足で押し込んだ。今大会6点目。10番がゲームを動かした。
さらに延長前半9分、左からゴール前へドリブルでえぐったDFスペンス(トットナム)がMFボブ(フラム)に倒された。PK判定を受けてFWケイン(Bミュンヘン)がボールをセットした。しかしVAR介入が入り、一転してノーファウルで取り消しとなった。
追加点とはならなかったが、1点を守ろうと耐えた。ノルウェーは頼みのハーランドにクロスボールを送り込んできた中、懸命にはね返した。そして試合終了のホイッスルを聞いた。
蒸し暑いマイアミでの死闘を制した。60年ぶりのW杯へあと2勝と迫った。


