ジャカルタ・アジア大会女子400メートルメドレーリレーが行われ、日本は3分54秒73と大会新の日本記録で金メダルに輝いた。

第3泳者のバタフライで登場した池江璃花子(18=ルネサンス)は圧倒的に差を広げ、金メダルに貢献。今大会5冠、7個目のメダルとなった。

「今回は日本新を出せると思わなくて、びっくりしました。酒井選手と、鈴木選手は個人でも1位をとっているし、少しでも差を広げて、青木選手に渡したいと思った。(7種目目も疲れより)もう楽しくて仕方なかったです。記録も良く、うれしい」。

1大会での金メダル数で、日本勢最多の5個に並んだ。「(5冠は)実感があるわけじゃないですが、アジア王者になれてうれしいです」と笑顔を見せた。

午前の予選は回避して、決勝に備えた。前日22日の混合400メートルメドレーリレーは2番手からトップに順位を上げる活躍を見せた。結果的に銀メダルだったが、自由形で中国に抜かれて涙に暮れた青木智と抱き合って何度もなぐさめた。

「パンパシフィック選手権よりも私はタイムを落とした。来年は安定して(引き継ぎで)55秒台を狙っていけたら。智美(青木)さんは自分のせいだと思っていたけど、リレーは誰か1人のせいということはないし、智美さんがいないとリレーは組めないので。悔しい思いをした分、次につなげられるかなと思います」。言葉通り、チームとしての悔しさは糧にした。

「昨日の悔しさがあって、絶対に追いつかれたくないと思いました」。

この日のリレー前までに金メダル4個、銀メダル2個を獲得していた。これで出場7種目ですべてメダル獲得となった。

パンパシとアジア大会で8種目ずつ出場するハード日程が続く。選手村のお湯がでないシャワーや、蚊の大量発生など、悪条件にも動じない。「寝る時間は安定して遅いです」と笑う余裕がある。21日の100メートルバタフライ予選後は「今までにないぐらい、体が動かない」と口にしていたが、午後の決勝ではしっかり金メダル。タフな心身がアジアでの強さにつながっている。

24日は最終種目の女子50メートル自由形に臨む。強行日程と苦労を乗り越え、今大会出場8種目全メダル獲得を目指す。