スケートボード初の「日本代表」4人が25日、アジア大会開催地のインドネシア・パレンバンに出発した。

ストリート男子の池慧野巨(いけ・けやき、17)、同女子の伊佐風椰(いさ・かや、17)、パーク男子の笹岡建介(19)、同女子の四十住(よそずみ)さくら(16)と全員が10代。アジア大会で初めて実施される競技は26、27日が公式練習、28日に予選、29日に決勝が行われる。

おそろいのポロシャツにジャケット。JAPANと書かれたバッグを背負い、4人は笑顔で旅立った。普段は腰パンの池と笹岡も、この日は日本オリンピック委員会(JOC)も喜びそうな「日本代表選手らしい」着こなし。「少し違和感はありますね」と、池は着慣れないシャツのエリを触りながら笑った。

個人での遠征には慣れている選手たちだが、チームでの遠征は初めて。コーチや監督の帯同も、選手村も、ドーピング検査も、何もかもが初体験になる。選手に言葉をかける姿が学校の修学旅行の「引率教員」にも見える西川隆監督は「しっかりした選手ばかりだし、特に心配はしていません。生水を飲まないことぐらいですかね」と話した。

7月に行われたXゲームのパークで3位に入った四十住は「アジア大会だと学校や周りの応援も違う。感謝の気持ちで臨みたい」と話し、伊佐も「他の競技の人たちと一緒なのも楽しみ。プレッシャーはありません」と笑顔で言った。

目標は全種目金メダル。両種目とも複数エントリーが可能なため、5個以上のメダルも狙える。「東京五輪前に日本代表を経験できるのも、スケートボード界にとっては大きい。まず、日本代表に慣れること」と西川監督は話していた。