福岡国際マラソンで日本人トップの3位に入った川内優輝(29=埼玉県庁)がレースから一夜明けた5日、福岡市内で取材に応じ、来春からの“月1海外修行プラン”をぶち上げた。有力候補となった来年8月の世界選手権(ロンドン)に向け「月に1本ぐらいのペースで海外で走っていければいい」と話した。今年も5度、海外マラソンに臨んだが、さらに間隔を詰めてレベルアップを図る。

 国内は18日の防府読売、来年2月12日の愛媛に出場し、春以降は「4月の初め、5月の連休も行ければ」。具体的な大会は決めていないが、2年連続で出場し、今年優勝したチューリヒ(4月9日)が有力とみられる。

 海外勢のスピードに対応するのが最大の目的だ。福岡国際では昨年の世界選手権銀メダル、ツェガエ(エチオピア)と23秒差、元世界記録保持者のマカウ(ケニア)と14秒差に迫った。海外大会でさらに経験を上積みすることで「タイム以上に勝負強くなっていければ」と話す。持ち味の粘り、駆け引きを磨き、トップ選手との差を縮める。右ふくらはぎ痛、左足捻挫も大事には至らなそう。日本代表として戦うのは最後と決めている世界選手権で、上位に進出するための態勢を整える。【上田悠太】