西日本学生陸上対校選手権が6月30日、エディオンスタジアム広島で開幕し、世界選手権(8月、ロンドン)男子100メートル代表で、注目される多田修平(21=関学大)に対して取材時の特別対応が施された。追い風2・3メートルの参考記録ながら、準決勝は10秒16で今日1日の決勝へ進出。10秒40だった予選に続き「70~80メートルからは横を見ながら走った」と余力を示した。

 運営側はグラウンド脇にはテント2張りと、通路を区切る柵を用意。6月24日の日本選手権2着を目の当たりにし、日本陸連の伊東浩司強化委員長から「ミックスゾーンを作った方がいい」と日本学生陸上連合に要望があった。昨年まで取材場所の細かな指定は無かったが、前年比約3倍の報道陣約50人に対応した形だ。

 日本選手権で黒を基調としたスパイクが破れ、この日は赤基調の色違いを用いた。手応えは上々で「風が吹いてくれて、本気を出せば出ると思う」と日本人初の9秒台を視界に捉えた。