陸上の1万メートル記録挑戦競技会が25日、横浜市内で行われ、東大の近藤秀一(3年)が箱根駅伝(来年1月2、3日)に関東学生連合として出場することが内定した。29分13秒71の10組6位。関東学生連合を率いる日大の武者由幸監督(34)が、予選会(10月14日)とこの競技会の合計タイム上位10人を出場メンバーとする選考基準を設けており、トップで満たした。予選会(20キロ)も59分54秒で16人のメンバー最上位だった近藤は序盤に遅れたが、徐々に前を捉えた。

 東大生では05年以来の本大会出場を確実にして「力を出せば大丈夫と自信はあったが、安堵(あんど)の気持ちが強い」と振り返った。主将にも任命された男は予選会から変わらず1区を希望。「1区でうまくいけば、2区以降の選手の安心感も違う」と責任感をにじませた。武者監督も「勝負したい気持ちを尊重したい。幻の区間賞を取って欲しい」と期待した。

 過去2大会も関東学生連合に選ばれたが、いずれも本大会では補欠。前回大会は2区と8区の付き添いで「大声援に囲まれる特別な舞台」と思いを強くした。工学部で大学卒業後は実業団か大学院進学を希望。「『東大生ってこんなものだろ』というのも覆し、感動を与えたい」と力を込めた。【上田悠太】

 ◆関東学生連合 箱根駅伝に出場できない選手に機会を与えるため、03年大会から結成。当時の名称は関東学連選抜で、現在の名称は15年から。03~06年は個人の区間記録のみ公認。07年以降は正式参加で順位もついたが、15年から記録も順位もつかないオープン参加となった。14年は編成なし。予選会で出場権を得られなかった大学から、個人成績が上位の選手が選ばれる。