陸上男子短距離のケンブリッジ飛鳥(25=ナイキ)が3月31日、オーストラリア合宿から成田空港着の航空機で帰国した。

現地での今季初戦はスターティングブロックがずれ、うまくスタートが切れなかったことが大きく響き、10秒35。「なかったことにしようと思います」と白い歯を見せた。追い風2・0メートルと条件に恵まれ、同レースを走った桐生祥秀(23=日本生命)も10秒08の好記録を出していた。そのレースでアクシデントに見舞われて不発。直後は「結構ショック」だったというが、気持ちを切り替えた。次戦は出雲陸上(4月20、21日)になる見込みだ。

17年世界選手権、18年ジャカルタ・アジア大会と男子100メートルの日本代表に選ばれたが、その舞台では実力を出し切れなかった。目指すのは世界の大舞台で結果を残す姿。「代表になるだけでは意味がない。そこで走らないと」と強調する。今季は「笑って終われるように」。初戦のアクシデントは忘れて、世界選手権(9月開幕・ドーハ)の結果で心から笑う。