東海大が5時間13分15秒で16年ぶり2度目の優勝を果たした。連覇を目指す箱根駅伝へ弾みを付けた。

最長区間19・7キロのアンカー勝負で、3年生の名取燎太(3年)が快走。4・5キロ付近で競り合う青学大・飯田貴之(2年)を逆転し、そのままの勢いでフィニッシュテープを切った。

最強世代が最上級生になった。その中で流れを呼び込んだのは3年生と2年生だった。4区(11・8キロ)では先頭を走る東洋大と39秒差の3番手でたすきを受けた西田壮志(3年)が33分54の区間新記録。東洋大と26秒差に詰める2位に浮上した。

5区(12・4キロ)では2年生の市村朋樹(2年)がトップに浮上した。36秒43は区間順位7位だったが、東洋大の失速もあって、首位に。流れを呼び込んだ。7区の松尾淳之介(4年)が本来の走りができず、先頭を青学大・吉田圭太に譲ったが、2秒差と食らいつき、最終8区の逆転へ流れをつくった。総合力の高さが光った。

東海大はジャカルタ・アジア大会1500メートル代表の館沢亨次、鬼塚翔太、関颯人、阪口竜平と最強世代と呼ばれるゆえんだった選手が本調子でなく、出場できなかった。戦力は完全に整っていない状態の中でも層の厚さを見せつけ、大混戦の争いを制した。両角監督は「2年連続2位。今年こそはと思って臨んだ。4年生、次の世代の3年生も頑張った」と笑顔を見せ、来年1月の箱根駅伝連覇へ手応えをつかんでいた。