駒澤大(駒大)が9年ぶり4度目の出雲路を制した。アンカーを務めた6区(10・2キロ)の鈴木芽吹(めぶき=3年)は、「いろんな人に支えられて、ここまでくることができてほんとにうれしいです」と涙を浮かべて喜んだ。

1区を2位でスタートすると、2区の1年生・佐藤圭汰が先頭に躍り出た。後続もトップを守り、鈴木へタスキリレー。最後の直線では、仲間から「めぶき! めぶき!」とコールが沸き起こる中、右拳を高々と突き上げてゴールテープを切った。

疲労骨折の影響により、昨年は出雲・全日本駅伝を欠場した。今年1月の箱根駅伝では8区を任されたが、15 km地点で痛みを再発。区間18位に沈み、チームも総合3位に終わった。あれから10か月。強い覚悟で臨んだ出雲路の6区で、トップを譲らない力走を見せ、優勝に貢献した。

歓喜の輪の中で、感謝の涙があふれた。「今年の4年生が3冠したいとミーティングで何回も言っていて…。箱根からいろんな人にお世話になって、恩返ししたい。その一心で走りました」。支えてくれた仲間のために、腕を振り、足を動かした。

鈴木の力強い走りもあり、チームは大会新記録となる2時間8分31秒(速報値)で、大学駅伝初戦を圧勝。チーム史上初の大学駅伝「3冠」へ向け、この上ないスタートを切った。

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