10位以内に与えられる来年のシード権争いは、今年も白熱の展開となった。

一時は18年連続の獲得に黄信号とみられた強豪・東洋大は10位に滑り込み確保。9位城西大は5年ぶりにつかんだ。11位東京国際大は1分32秒差で逃し、12位明大は3年連続で圏外となった。来年の箱根駅伝は第100回記念大会として行われ、予選会には全国の大学が参加可能となる。

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古豪・明大は3年連続でシード権を逃した。山本監督は「監督として、僕の技量が足りていないことが大きい。僕自身が視野を広げ、やるべきことを全部こなさなければ勝負にならない」と責任を負った。

シード圏の当落線上をめまぐるしく行き来した。12番手でスタートした復路は、7区で杉が区間賞と好走して10位に浮上。杉は「沿道からの声援は今まで経験したことのないものだった。ずっと背中を押してもらっていたような感覚」と感謝。山本監督も、「杉の走りは、僕の想像を超えていた。自信を持って走っていた」とたたえた。

しかし、そのあとが続かなかった。9区で下條が区間17位、10区は漆畑が区間18位とブレーキ。総合12位で終えた。山本監督は「往路と同じく、でこぼこが多かった。トータル的に結果を出さないと勝負にならない」。浮き沈みの激しい展開を振り返った。

前日も1区で富田が区間賞の走りで好スタートを切ったが、そのあとがなかなか続かなかった。最終調整がうまくいかず、2人の欠場者を出すことになってしまったとも明かした指揮官。「マネジメントが足りていない」と何度も自分を責めた。