東京オリンピック(五輪)6位入賞の大迫傑(31=ナイキ)が、2時間6分13秒(速報値)で日本人選手3位、総合9位でゴールした。日本人選手1位は山下一貴(25=三菱重工)で2時間5分51秒(日本歴代3位)、同2位は其田健也(29=JR東日本)で2時間5分59秒(日本歴代4位)の好記録だった。D・ゲルミサ(エチオピア)が2時間5分22秒で優勝しビッグタイトル獲得した。

大迫は24年パリ五輪代表選考会のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC、10月15日・東京)の出場権を獲得。無観客で開催された東京五輪から、574日ぶりの国内のマラソンで実力を証明した。

沿道をファンが埋め尽くす中、序盤から先頭集団を形成。日本記録(2時間4分56秒)を上回るペースのまま中間地点を折り返した。その後も順調に走り続け、30キロ地点でも日本人選手2位で通過した。

37キロ付近からD・キプルト(ケニア)ら外国勢がペースアップ。大迫は山下一貴とともに9番手に付けた。終盤に脇腹を押さえる苦しい場面もあり、其田にもかわされて日本人選手3番手となったが、必死に粘り、ゴールした。

レース後は「沿道の方多かったですね。またコロナが明けて、こういった形で、皆さんに応援していただけるみたいなところは嬉しいです」と感謝。MGCについては「まだ出場するかどうかってのは、まだ確定してないですし。1回休んでみてから、どういう目標でやっていくのかというのは、しっかりとコーチ含めて判断していきたい」とした。

日本歴代2位の2時間5分26秒の記録を持つ大迫は、東京五輪で引退したものの、昨年2月に現役復帰を表明。昨年11月のニューヨークシティーに続き、今レースが復帰後2戦目のマラソンとなった。20年の同大会では当時の日本新記録を樹立。3日の会見では「日本の皆さんが応援してくれる場で、自分の力を見せられるのは、海外のマラソンと違うワクワクやドキドキがある」と意気込んでいた。