陸上の兵庫学生対校選手権が4日、兵庫県尼崎市内のベイコム陸上競技場で行われた。

男子5000メートルは、神戸学院大の辻井冬和(とわ、3年)が15分5秒84で優勝した。

「あんまり勝てると思ってなかったので、うれしいです」。

弱気になったのには理由がある。同じレースに関西福祉大・東原知輝(2年)が名を連ねていたのだ。

東原は、昨年10月に関西学生陸上競技種目別選手権(大阪・ヤンマーフィールド長居)の男子5000メートルで大会新記録の14分25秒76をマーク。3位に入っていた。

自己最高14分31秒30の辻井は、横目で見て「勝てへんやろうなあ。2番になれたらいいな」と思ってスタートを切ったが、約2800メートル地点で前に出ると2位に4秒39の差をつけてゴール。想定超えの結果に、顔をほころばせた。

一方、2位だった東原は「辻井さんはもともと速いですけど。2800メートルすぎで出られたので、あそこにつけなかったのが反省点」と振り返った。

2人の今後の目標は、インカレでの活躍だ。辻井は、直近の目標として「関西インカレで表彰台に乗りたい」。東原は「全日本インカレに出場したら、学校の知名度が上がる。まだ現状は厳しいけど、これからレベルアップして出場できるように頑張りたい」と話していた。