男子5000メートルの高校日本記録保持者(13分22秒99)の吉岡大翔(1年=長野・佐久長聖)が、順天堂大でのデビュー戦に臨んだ。5000メートルに出場し、タイムは13分56秒34にとどまった。

同レースには前高校日本記録保持者の駒大・佐藤圭汰(2年=京都・洛南)も出走しており、レコードホルダーの“新旧対決”にも注目が集まった中、吉岡は約26秒差で敗れた。

初めて順大の青色のユニホームを着用し、レースに出陣。上位勢についていけず、後半以降は振り切られた。11位でフィニッシュすると、大粒の汗を流しながら顔をしかめた。

自己ベストとは30秒以上の差が開く結果となり「もう1度、レース前の取り組みだったり、どういう風に(レースへ)持っていくのかを、あらためて考え直していきたいと思います」と冷静に受け止めた。

悔しさが残る初陣となったが、発する言葉はこれからを見据えていた。ハキハキとした口調で言い切った。

「今回のレースの意味を変えるのが、今後の自分の取り組みだったり、結果だったりだと思う。こういう経験をしながらも、自分にとって『良かったな』と思えるようにしたい」

レース後には、薄暗いスタジアム裏のスペースで、時間をかけてクールダウンに努める姿があった。

誠実に競技と向き合い、大学でも強い走りを見せる。【藤塚大輔】