昨年7月の世界選手権(米オレゴン州)で日本人初の決勝進出を遂げたサニブラウン・ハキーム(24=東レ)が男子100メートル決勝に臨み、10秒29(追い風0・1メートル)で最下位の8位となった。

スタートで出遅れた。中盤は何とか立て直したものの、最後はスピードを緩めてフィニッシュ。同日の予選で10秒25(追い風1・3メートル)をマークし、8人による決勝へ進んだが、海外勢の後塵(こうじん)を拝した。優勝は9秒95をマークしたクラボント・チャールストン(米国)だった。

サニブラウンは世界選手権の参加標準記録(10秒00)に届かず、平凡な記録に終わった。ただ、今月4日の日本選手権決勝で左足をつるアクシデントがあり、8位に終わっていただけに、今大会で予選、決勝とこなせたことにほっとした様子。「何事もなく2レースを走れたのが一番大きい」と前向きだった。

予選では「割ときれいに出られて良かった」と、最初の40メートルの走りに一定の手応えを感じた様子。2大会連続の決勝進出が懸かる世界選手権まで時間はまだ十分にあるだけに「これからしっかり練習を積めば、いい感じで調子は上がってくると思う」と自信を示した。

7月30日までに参加標準記録(10秒00)を突破すれば、8月の世界選手権(ブダペスト)代表に内定する。