小針陽葉(あきは、富士市立2年)が女子100メートルを制し、走り幅跳びに続いて個人2冠を達成した。

0秒08差で佐野釉梨(ゆうり、静岡市立2年)が2位。男子3000メートル障害では昨年覇者の辻本桜寿(おうじゅ、浜松開誠館3年)が大会新記録を更新するも2位に甘んじた。競歩など一部を除き、上位6位までが全国総体(8月、北海道)の出場権を得た。

    ◇    ◇    ◇

県高校陸上界を代表するスプリンターが躍動した。富士市立の小針が女子100メートルを制し、前日の走り幅跳びに続く2冠を達成した。5月の県総体では走るたびに大会新記録を塗り替えた県女王が東海大会でも快走。予選を11秒81、準決勝では大会タイ記録となる11秒73、決勝は11秒75。3走全て11秒台を出し安定した走りをみせた。

この日は女子4×100メートルリレーにも出場。最終走者としてゴール前の接戦を見事に差し切り4位入賞。同校女子チームとして初の全国切符をたぐり寄せた。2種目で計6本(各予選、準決、決勝)を走破した小針は疲労の顔をみせながらも、リレー表彰式の前には仲間と泣いて喜びを表現した。第3走者を務めた篠原柚葉(2年)はレース後に小針から「差を縮めてくれてありがとう」と感謝の言葉を受け笑顔を見せた。

18日の200メートルで「個人3冠」に挑戦。日本高校記録(23秒45)に迫る23秒52の自己記録を持つスプリンターは、全国総体(北海道)に弾みをつけるため最後の力を振り絞る。【山口昌久】