男子400メートル予選で佐藤拳太郎(28=富士通)が44秒77の日本新記録を樹立した。91年の日本選手権で高野進がマークした、トラック種目最古の日本記録を32年ぶりに更新。新たに最古となる男子の日本記録は?

トラック種目では400メートル障害で為末大が記録した47秒89になる。01年の世界選手権エドモント大会で銅メダルを獲得した際に記録した。22年たった今も破られていない。ロード種目まで広げると15年に20キロ競歩で鈴木雄介が記録した1時間16分36秒が最古。これは現在の世界記録でもある。

フィールドでは86年に3段跳びで山下訓史がマークした17メートル15。こちらは37年も破られていない。全種目を通じて21世紀より前に樹立された日本記録は、山下の3段跳びと溝口和洋のやり投げ(89年、87メートル60)だけだ。長らく残るのは多くの要因が考えられるが、その選手が先進性に優れていたことも一因だ。【元陸上担当=佐々木一郎】

※記録は五輪、世界選手権の実施種目のみ