陸上女子やり投げで8月の世界選手権(ブダペスト)金メダリストの北口榛花(25=JAL)が1日、都内で練習を公開し、来夏のパリ五輪へ決意を新たにした。

今シーズンは、夏のブダペスト大会を制し、9月中旬には世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)ファイナル(米国)で優勝。9月下旬に帰国後は10月末まで休養にあて、11月から練習を再開する。「かなり休んだので動けるか心配」と苦笑しつつ、この日はストレッチやランニングなどで汗を流した。

拠点とするチェコへは1月以降に渡る予定で、年内は国内で調整を進める。基本的には1人での練習となるため、デービット・セケラックコーチに心配されているというが「私は1人だからといってサボることはない」と笑みを浮かべた。

今後はランニングに登山なども交えながら、2カ月かけて下半身強化を図る。「11~12月の練習をどれだけやるかが、1~3月にかかってくる」と気を引き締め、「たくさんやれば良いというものでもないので、自分のペースでパリに向けて準備していければ」と見通した。

今季は日本記録を2度更新。9月には67メートル38まで距離を伸ばした。世界記録(72メートル28)は「ちょっとまだ見えない」と言うが、アジア記録(67メートル98)の更新は射程圏内。「できるだけ早い段階で更新できるといいなと思っています。あと60センチ。そう考えてしまうと難しいですが、頑張ってみようかな」と笑顔で意気込んだ。【藤塚大輔】