今年1月の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)で2連覇を飾ったホンダは、3時間42分40秒で2位に入った。優勝は大会新記録となる3時間41分6秒をマークした富士通だった。

10月15日のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)でパリオリンピック(五輪)の代表に内定した小山直城(27)は、所属先のホンダの選手に同行し、サポート役としてチームに尽力。同期の中山顕(27)が最終7区で区間賞を獲得したことを踏まえ「同期として引退までにはタスキをつなぎたい。そこに向けては良かったと思います」と、出走を予定しているニューイヤー駅伝へ決意を新にした。

約3週間前のMGCでは気温15度を下回り、大雨が降りしきる中、2時間8分57秒で優勝。その後は休養にあてているが「思ったよりもダメージがありますね。暑さはなかったんですけど、内臓疲労もきちゃっています。雨のダメージなのか…」と苦笑いで現在のコンディションを明かした。

今月末には日本陸連のサポートを受け、今月末にパリのコースや宿舎を視察する。小川智監督からは、まずは小山自身がレースプランを練るように促されている。「石畳と聞いているので、路面が気になります。15キロくらいからのアップダウンや、直前の合宿場所も見ていきたいです」と高揚感を漂わせた。

3月前後にマラソンレースの出走を予定しているが、現時点で具体的なプランは未定。ただ、同じ埼玉出身でホンダで練習パートナーを務めていた設楽悠太(現西鉄)の自己記録となる2時間6分11秒超えには意欲を燃やした。

「かっこいい選手です。自分もいつかは突き抜けた走りをしたいです。前回大会(19年の)悠太さんのような走りもやりたい気持ちはあります」

注目度が高まる今、自らも憧れられる存在を志向していく。【藤塚大輔】