「アナウンサーになりたい破天荒な箱根駅伝ランナー」が、壮行会で元気いっぱいに声を響かせた。

第100回箱根駅伝(来年1月2、3日)で王座奪還を目指す青山学院大(青学大)が14日、都内の青山キャンパスで壮行会と取材会を実施。1年前の箱根で8区を走った田中悠登(3年)が、今年もユニークなスピーチで会場を沸かせた。

田中はマイクが回ってくると開口一番、「この壮行会が、1年で1番楽しみなイベントと言っても過言ではありません」と笑顔であいさつ。「過去2年間、何か面白い話をしたいなと思ってスピーチをした結果、2年連続でネットニュースに取り上げていただきました。3年連続ネットニュース掲載となるか、記者の方、よろしくお願いいたします」とアピールした。

2日前に相模原キャンパスで開催された壮行会でのスピーチは、チームメートから「70点」と評価を受けたという。現時点での自身の足の状態も「70点」としたうえで、「皆さんの力で100点にしていただきたい」。声援を力に変えることを誓った。

大勢のファンの前で、来年1月3日の架空実況も披露。「青山学院大学、2年ぶりの7度目の総合優勝!」と美声を響かせ、「そんな実況が響き渡ることを祈って、これからの3週間弱を頑張っていきたい」と力を込めた。

1年前の壮行会では、理事長と学長に「沿道にたくさんののぼり旗を」とユニークな願いを申し出た。そのスピーチを多くの人が楽しそうに聞いてくれたことで、卒業後はアナウンサーになることを志すようになったという。この日の架空実況の出来ばえについては「50点ぐらい。まだ声が響いていないので」と、いったんは厳しめの自己評価。それでも、会場にいた人たちの心に響いたとの感想を伝えられると、「それなら100点です」。うれしそうにほほ笑んだ。

山登り区間の5区を希望する。「山の神になれるように頑張る」。箱根路で100点満点の走りを披露し、テレビ画面を独占する。【奥岡幹浩】

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