開志国際(新潟)は、全国総体準優勝校・岐阜女に敗れ、昨年と並ぶ16強で終わった。同総体3回戦で61-62で負けている相手だったが、リベンジはならなかった。

 悔しい思いは、涙になって開志国際メンバーの目からあふれ出た。整列した選手たちの前で、伊藤翔太監督(27)はあえて厳しい口調で言葉を投げかけた。「5人では戦えない。ベンチから声が出て、まとまりはあるが、プレーヤーである限りはコートで示せ。この冬、どこよりも厳しくやる。しっかり、この場所に戻ってくる。忘れるな」。

 コート上のメンバーは「ガス欠」に見舞われた。立ち上がりはクロスゲームで、第1クオーター(Q)の9-13から第2Qには24-22と逆転した。しかし後半、点差を広げられた。交代要員不足が原因だった。PG船生晴香(2年)と双子の姉PF友香(同)は40分間フル出場。スタミナが底を突いても走ったが、動きは次第に鈍った。「足が言うことを聞かなくなった」と船生晴は目を真っ赤にしながら言った。

 得点源のセネガル人留学生Cシラ・ソカナ・ファトー・ジャ(同)もゲーム中に右太もも付け根を打撲しながらフル出場した。マッチアップした2人のセネガル人留学生にファウル覚悟のボディーコンタクトを受け、何度も倒された。顔をゆがめながら奮闘したが、12得点にとどまった。「チームの底上げが課題」。そう話した伊藤監督は大みそか、元日も練習を課す。1、2年生の若いチームは高校日本一への挑戦を再び始める。