競泳男子200メートルバタフライの幌村尚(ほろむら・なお、18=早大)が、メダリストの先輩に真っ向勝負を挑む。15年世界ジュニア王者は明日13日に開幕する日本選手権(愛知・ガイシアリーナ)でリオ五輪銀の坂井聖人、同400メートル個人メドレー銅の瀬戸大也と対戦。今季日本ランクは坂井、瀬戸に次ぐ3位。「挑戦者らしいレースを展開したい」とサプライズを狙う。

 リオ五輪はテレビ観戦。フェルプスを0秒04差まで猛追した坂井の銀に「ラスト50メートルの粘り強さに鳥肌が立った」。兵庫・西脇工を卒業して今春から坂井、瀬戸と同じ名門・早大に入学。「練習から世界レベルでやれるように選んだ」。選手寮は坂井と同部屋になり、プール内外で貪欲に学ぶ構え。幌村と入れ替わりで卒業した瀬戸が「尚君(幌村)と聖人(坂井)で切磋琢磨(せっさたくま)されると怖いですね。負けないように頑張らないと」と、警戒するほどだ。

 早大の奥野コーチは「脚筋力が強く、スピードに天性のものがある。開発されていない部分もある」と伸びしろも十分と期待した。幌村は「東京五輪では金メダルをとりたい」と目標を掲げている。【益田一弘】

 ◆幌村尚(ほろむら・なお)1999年(平11)1月31日、兵庫県西脇市生まれ。3歳で水泳を始める。西脇工2年の15年には世界ジュニア選手権男子200メートルバタフライで優勝。今春から早大に入学。バタフライの自己記録は、100メートルが52秒27、200メートルが1分55秒98。170センチ、69キロ。