今日29日開幕のBリーグの2年目は、20年東京五輪出場を目指す日本代表にとっても重要な年になる。11月には五輪自力出場への条件となる19年W杯中国大会の1次予選が始まる。日本協会の東野智弥技術委員長(47)は「2年目のBでは、競争力のレベルを上げること。突出した選手を発掘していきたい。全ポジションに得点力のある選手を求めています」と話した。

 「日本代表にはマイケル・ジョーダンはいない。だから出場した5人全員が得点力があり、どこからでも点を取れるバスケットを日本は目指す」と東野委員長はいう。日本ではガードはパス、センターはリバウンドと、それぞれのポジションで役割を決めがちだが、それだけでは世界では通用しない。富樫勇樹(千葉)のようにガードで点が取れる選手がでてきたが、他のポジションではまだまだ物足りないのが現状だ。

 活発な選手の移籍や指揮官の交代で、昨季よりも激しい戦いが予想されるBリーグ。その中で「ベースに守備力があり、勝負強い選手」(東野委員長)が引っ張るチームが、優勝争いに加わってくる。

 「東地区は、リーグ一安定感のある川崎に、A東京、千葉。選手や監督が代わった栃木も初代王者の意地がある。中地区は三河。三遠もベスト8から4の力がある。西の中心は琉球。古川が故障で出遅れるが、フルロースターならトップ4を狙える。ダークホースは滋賀と京都」。昨季からどう勢力図が変わっていくか。激戦の中から日本代表の新たなスターも出てくるかもしれない。【桝田朗】(おわり)

 ◆Bリーグ1部の開催方式 今季昇格した島根、西宮を含めた18チームが参戦し、レギュラーシーズンは各60試合。リーグ王座を争うプレーオフのチャンピオンシップはトーナメント形式で、東、中、西の3地区の上位2チームと3位以下の勝率上位2チームの8チームが出場。決勝は横浜アリーナで開催される。