日本レスリング協会の第三者機関がまとめた報告書は手厳しい言葉で栄和人氏のパワハラを指弾した。

 練習拠点を東京に移した伊調馨に対し「よく俺の前でレスリングできるな」と発言したことには「弟子が離れていったことに対する逆恨みにも似た狭量な心情の発露」と突き放した。

 選考基準となる2大会で優勝した伊調を外した2010年広州アジア大会代表選考に関しては「選考から排斥する行為と解すべき」と非難した。同年9月に世界選手権が行われたモスクワのホテルで田南部力氏に対し、伊調の指導をするなと発言したことにも「優位な立場を背景とした敬意と思いやりのない不適切なもの」と指摘。その後、さらに悪化した栄氏と田南部氏の関係を「単なる犬猿の仲にある者同士のけんかに堕している」と表現した。

 報告書の最後ではレスリング界の体質についても批判。「いろいろな人が自分の思惑の下に行動し、互いに軋轢(あつれき)を生じさせている。どれ一つとって見ても、小さい、せせこましい」と率直な感想を記した。