世界ランキング19位の錦織圭(28=日清食品)が難敵を粉砕した。元世界6位で同39位のガエル・モンフィス(フランス)に6-2、5-4とリードしたところで、モンフィスが棄権を申し出た。相手が棄権したとはいえ、「1セット目は、反省点がないぐらい、いいテニスができた」と、1回戦からの好調を維持している。

第2セット、モンフィスが4-2とリードした第7ゲーム。最初のポイントで、錦織が打ったフォアハンドのパスを、モンフィスがフォアでボレー。しかし、それがフレームに当たり、右手首を痛めたようだ。

15オールで、モンフィスは第1サーブを打った後、トレーナーを呼び、治療時間を取った。右手首にテーピングし再開したが、思うように球をコントロールできず。錦織が4ゲームを連取したところで、モンフィスが握手を求めた。「危ない展開だった。ただ、打開しつつはあった」。

全米前哨戦では、なかなかストロークが安定せず結果が残せなかった。しかし、早期敗退したことで、全米への準備期間が取れた。「いつもそうだが、調子悪くなったときは、しっかり練習を1~2週間つめれば、自信は戻ってくる」。そして「ストロークに不安がやっとなくなってきた」と、手応えを感じている。

3回戦では、同13位のシュウォーツマン(アルゼンチン)と対戦する。錦織が身長178センチに対して、シュウォーツマンは170センチ。「仲間意識は若干ある」と、小兵同士の親近感を持つ。しかし、「自分(から)どうにかしないと倒れてくれない選手」と、守っていては勝てないと警戒する。対戦成績は錦織から2勝0敗だ。