渡辺勇大(21)、東野有紗(22=ともに日本ユニシス)組が、保木卓朗(トナミ運輸)、永原和可那(北都銀行)組を2-0で下し、2連覇を達成した。渡辺は「1回勝ったら偶然。2回目は本物。自分たちは実力が付いてきている」と勝利をかみしめた。

福島・富岡中時代に結成し、今年で7年目のペア。1学年上の東野が先に卒業し、いったんペア解消となったが、東野が「やっぱり勇大くんとやりたい」とラブコール。何度も説得して落とし、渡辺も同じ日本ユニシスへ16年に入社した。

ただ、長いペア生活の中で、会話は少なくなっていた。「言わなくても分かると思って話さなくなっていた、あいまいな部分が多かった」と東野。転機は今年1月。日本代表に新たに混合ダブルスのジェレミー・ガンコーチが就任。練習や試合の度に3人でその内容を話し合うことで、2人での会話も劇的に増えた。プレーで気付いたことを話すだけでなく、相手の調子が悪い時に気付き言葉をかけられるように。絆を深めて、国際大会でも全英オープン優勝などコンスタントに成績を残し、世界ランキングは3位まで上昇した。

渡辺は、東京五輪で男子ダブルスとWメダルを狙う。どちらの練習も怠らない相棒を東野は、「努力の天才。どのプレーもすごいから見て下さい」とベタ褒めした。