日本ボクシング連盟は23日、東京オリンピック(五輪)での競技実施が決まったことを受け、都内で会見を行った。スイスで22日(日本時間23日)に行われていた国際オリンピック委員会(IOC)理事会で、存続の方針を発表していた。

内田貞信会長は「本当にうれしいですね。世界のボクシングファン、選手もこの決定を待っていたと思います」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。組織委員会との調整、話し合いなどはこれから行うため、今後の日程などは未定な部分が多いが、「いままで本当にやきもきさせた期間が長かった。目標を明確に立てて、環境作りをしたい。選手はそれに集中して頑張ってほしい」と誓った。

国際協会(AIBA)は、16年リオデジャネイロ五輪で相次ぐ不可解な判定が起き、八百長疑惑が出たことなどでガバナンス(統治能力)の欠如などを問題視されてきた。IOCは最終的に、問題の改善がなされないとして、IOC委員で国際体操連盟(FIG)会長の渡辺守成氏が座長を務める特別作業部会が運営を主導することも決めた。

男子8、女子5階級で計286人の出場枠に変更はない。作業部会は6月末までに実施階級を含む予選方式を決定。予選期間は来年1~5月、テスト大会は同4月か5月を見込む。これを受け、菊池浩吉副会長は代表選考にも言及。「世間一般になぜこの選手が選ばれたのかが分かる基準を作って明確にする。臨時理事会で話し合います」と選手選考委員会を立ち上げる考えを示した。開催国枠はあるが、予選でより多くの枠を獲得するために、選手選考を行う。秋の全日本選手権の結果などが対象となる見込みだ。