F1第14戦イタリアGP決勝でホンダ勢はレッドブル勢が6位・8位、トロロッソ勢が11位とリタイアという結果に終わった。

アレクサンダー・アルボンはコースオフと5秒加算ペナルティー、マックス・フェルスタッペンはパワーユニット投入による最後尾スタートと接触によって本来の速さを結果に繋げきれなかった。ピエール・ガスリーは他車のスピンに巻き込まれてコースオフ、ダニール・クビアトはオイル漏れでリタイアとなった。

ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは次のように決勝を振り返った。

「レース序盤からフリーエアの中ではかなりのペースで走れていましたから、そういう意味ではポジティブでしたが、アクシデントだとか接触回避だとかペナルティだとか、いろんなことがあって4台が思うようにうまく走れなかったレースでした」。

クビアト車はオイル量低下の症状が確認されたため即座にコースサイドに止めた。ただしパワーユニット本体の油圧は下がっておらず、直前まで燃焼系のデータにも問題はなかったといい、エンジン本体以外の場所からのリークの可能性が高い。エンジンにはダメージはなさそうだという。

「オイルが漏れたというところまでは分かっているんですが、詳しいことはまだ分からない状況です。今のところエンジン作動に関するエンジンデータとしては全く問題ありませんでしたので、そういう意味ではエンジンの内部的なダメージはないと思います」。

アルボンはコースオフとペナルティーで順位を落としたが、チーム加入2戦目にしてマシン習熟が進んだと笑顔を見せた。

「まだ少しやりきれていないところもあるけど、今回は前回以上に楽しめたしもちろんクルマに対する理解度も深まった。このクルマで気持ち良く走れると感じられるようになってきたよ。スイッチ変更に対してクルマがどんな反応を見せるのか、まだいろんなことを試しながらのレースではあったけど、それも僕にとっては新しい経験だったし、前戦よりもマックスと比べてレースペースも良くなったと思うしね」。

ストレートが特に速いレーシングポイントに抑え込まれて本来のペースで走れず8位に終わったものの、苦手なはずのモンツァでの好走にフェルスタッペンはマシンの競争力に手応えをつかんだという。

「上位勢と一緒に争えたと思うよ。彼らのラップタイムを見ても僕は彼らに対してタイムを失ってはいなかったからね。もちろんトラフィックに捕まった時にはタイムロスをしたけど、フリーエアで走っている時は僕のペースと比べても上位勢のペースはそんなに速かったわけじゃなかった。このサーキットでそこまで走れたというのは、かなり有望だと思うよ。フェラーリの皆さんは今のうちに楽しんでくれているといいね。もうすぐ僕らが勝ち始めるからね」と話した。(米家峰起通信員)