村上舜(22)が、アジア最上位で条件付きながら東京オリンピック(五輪)出場権を獲得した。日本選手で唯一残った村上は、敗者復活10回戦で日本人の母を持つインドネシア代表、リオ・ワイダ(和井田理央、19)と対戦。1位で同11回戦に進み、ワイダが3位で敗退したためアジア最上位が決まった。

東京五輪の出場選手は3段階を経て決まる。最優先の19年チャンピオンシップ(CT)ランキング10位以内で五十嵐カノア(21)の選出が確実。次の優先順位は来年のワールドゲームズ4位以内で、今大会は3番目になる。仮に来年の同大会で出場権のない日本勢が4位(すでに出場権を得ている選手がいた場合は繰り下げ)以内に入ると、1カ国最大2人のため村上の権利は消失。ワイダが繰り上げでアジア最上位となり、東京五輪出場権を得る。

ヒート後にワイダと抱き合って健闘をたたえ合った村上は試合後のインタビューで「五輪のことは考えていなかった。優勝することを考えていた」と話した。もっとも、アジア最上位になったことについては「五輪は目標だったので、出場できたらいい」と笑顔をみせていた。