東京オリンピック(五輪)で全競技のトップを切って開幕前の来年7月22、23日に行われるソフトボールの本番会場で日本リーグが行われ、山崎早紀外野手、渥美万奈内野手ら日本代表を擁するトヨタ自動車が3-1でNECに勝利した。

2回にNEC6番瀧下の右中間本塁打で先制されたが、4回に2死一、二塁から1番石川の2点二塁打で逆転すると、堤の右前適時打で加点し、そのまま逃げ切った。

福島あづま球場は、先月東京五輪に向けた改修が終了、人工芝は西武の本拠地であるメットライフドームなどで使われているのと同じものを使用。排水性にすぐれ、雨が降っても数時間で乾くという。試合後、フル出場した渥美は「打球が少し弱くなる感じ。スライディングもいい感じで滑ったと思う」と芝の感触を話した。

今節は組織委員会によるテストイベントとして行われた。300日を切り、本番が近づくのを実感しているという渥美は「(五輪のことを考え)ちょっとだけ緊張した。英語でのアナウンスや球場の雰囲気など、今日は感じられたけど、本番はたくさんのお客さんがいて余裕がないかも」と話した。

渥美は、姫野ら同じトヨタ自動車の選手が出場しているラグビーW杯や、バレーボールW杯などを見て、日本代表の奮闘に刺激を受けている。アイルランド戦は仲間とテレビで観戦したという。「試合が始まればみんな0-0からのスタート。大金星を挙げたのを見るとランキングは関係ないんだと思う。海外での試合もスタジアムが満員。ソフトボールもそうなって欲しい」と語った。

東京五輪ではソフトボールが先陣を切って登場する。渥美は「本番までここでプレーできないかもしれないので、貴重な経験だった」。本番では、感触を確かめたグラウンドでしっかりと勝利して、福島から全ての日本代表に勢いを与える。