100点ガツオだ。今夏の競泳世界選手権男子200メートル自由形銀メダルの松元克央(22=セントラルスポーツ)が、初挑戦の1500メートル自由形を大会新の15分31秒90で制した。200メートルが主戦場である競泳ニッポンの「カツオ」は「長水路(50メートルプール)は初めてで、どれぐらいになるかわからなかったけど、よかったと思う」。400メートルを7番手、800メートルを5番手でターン。ペースを上げて、1200メートルは2番手に浮上。1400メートルをターンして、残り75メートル付近で先頭に立った。そのまま押し切って初優勝。大会記録を約10秒も更新した。

表彰式を挟んで、わずか12分後には200メートル自由形決勝に登場。こちらも大会新の1分46秒51で2冠を達成した。「体がきつくてダメだと思ったが、思った以上にタイムが出た。1分47秒台が出ればと思っていたので」と笑顔だ。

本名は「かつひろ」だが、愛称はカツオ。短い間隔で1500メートルと200メートルを泳いだことには狙いがある。「オリンピックのスケジュールを見るとリレーと個人種目が重なっているので、1日に何本も泳げるように。自分で決めたことなので、どんなにきつくてもやる、と決めていた。今日は思った以上にできたので『100点ガツオ』です」と締めくくった。