関東リーグ戦3位の流通経大が、後半途中まで関西王者を苦しめた。開始早々2トライを許す展開も、その後に3本のトライを奪って前半を21-17とリード。後半すぐに失点しても、また得点を奪い返して3度も勝ち越した。だが、フィジカルの差が出た終盤に、天理大の攻撃を止められず敗戦。15日の初戦では、17年度まで9連覇した帝京大を43-39で破る金星を挙げたばかり。2試合連続の番狂わせは逃したが、関西の聖地花園で観衆を沸かせた。

05年からチームを率いる内山達二監督は会見で、悔しそうに遠くを見つめた。

「すごくいいチームだったので、勝たせてやりたかった」。

そう言葉を絞り出した。サンウルブズ入りする天理大のCTBフィフィタを止められず、大善戦しながらも最後は点差が開いた。同監督は「キープレーヤーを止められなかったのが敗因。思った以上に天理さんは強かった」と振り返った。NO8積賢佑主将(4年、熊本西)は「もう少しボールをキープできれば、十分に勝てるイメージはあった」と涙目で話した。

それでも帝京大を破り、関西王者を追いつめた戦いは十分に評価できる。内山監督は「必ずこの壁を破る。ベスト4、優勝を目指したい」。初の4強進出は逃したが、茨城の大学が、確かな足跡は残した。