元B1新潟アルビレックスBBの選手で、19-20年のB3東京サンレーヴスを最後に現役引退した佐藤優樹氏(33)が6月から新潟の下部組織、U23のアップルスポーツカレッジ(ASC)のアソシエイトコーチに就任。指導者の道を歩み始めた。

bj新潟の練習生を1年経験し、11年に新潟でプロ入り。実質10年間プロチームに在籍した。これからは選手を育ててプロに送り込むことが仕事になる。

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引き締まった体形は現役時代のまま。「でも、生活は一変しました」と佐藤コーチは笑う。ASCには新人職員として勤務。始業前の午前8時に出勤して清掃などを行い、業務を終えて午後7時過ぎに帰宅。「1日があっという間」。そこには充実感がある。

ASCは専門学校のチームでB1新潟の下部組織U23でもある。川下翔監督(35)をサポートし、バスケット部20人の指導にあたる。「トップチームやほかのBリーグのチームに選手を送り込ことがASCの目的だし、学生の目標」。週2コマ(90分)は講師としてコーチングの授業。影響を受けた新潟の元監督、平岡富士貴氏(46=B2群馬監督)の教え「目配り、気配り、心配り」の大切さを学生に語り、ディスカッションをする。

10年に練習生扱いのアーリーエントリーで新潟に入り、11年に正式契約してプロになった。B1新潟でもプレーし、B2広島ドラゴンフライズを経て、19-20年はB3東京CRで人生初の主将も務めた。レギュラーに定着していたわけではない。それでも腐らずに続けた10年だった。

根底にあった粘り強さが今後、生かされる。「学生と向き合って、夢をかなえるためのサポートができる指導者になりたい」。学生の将来のため。第2の人生をそう位置付けた。

◆佐藤優樹(さとう・ゆうき)1987年(昭62)5月3日生まれ、新潟市出身。新関中では野球部で、五泉高でバスケット部。新潟医療福祉大に進み、卒業後にアップルスポーツカレッジ入学。在学中の10年に、当時bjリーグの新潟にアーリーエントリーの練習生で加入。11年にドラフトで新潟の指名を受け入団。18年から当時B2の広島、19年はB3東京CRでプレー。現役時代のポジションはSG。180センチ、85キロ。