フィギュアスケートの北九州オープン競技会「飯塚アイスパレス杯争奪大会(飯塚杯)」が2日、福岡・飯塚アイスパレスで2日間の日程を終えた。

新型コロナウイルス感染拡大後、15歳以上のシニアが出場できる大会の開催は全国で初めて。入念な感染症対策が取られた中でノービス、ジュニア、シニア男女のフリーが行われた。

シニア女子は竹野比奈(福岡大)が総合146・32点で、ショートプログラム(SP)2位から逆転で優勝した。

「声援があるのと、ないのとでは頑張れる力が、やっぱり声援があった方が気持ちが上がるな、って分かったのと、このコロナの状況でも大会を開催してくださったことに感謝したいです。今季は、来年(1月)のユニバーシアード大会(スイス・ルツェルン)に出たいので、それを目標に頑張ります」

シニア男子は、優勝候補筆頭でSP首位の中野紘輔(飯塚クラブ)が総合179・76点で頂点に立った。

「まずは飯塚杯、こうやって開催できたこと、ご協力いただいた皆さんに感謝したいです。例年、男子の参加人数も多くてリンクサイドにも人があふれている状態だったんですけど、今回は観戦できない。静かな雰囲気は初めてで心配な部分もありました。ミスした後、周りの声援が力になるんですけど、今回はその力がない分、自分で自分を奮い立たせるという気持ちで臨みました」

今春、福岡大を卒業。飯塚アイスパレスでアルバイトしながら競技を続けているといい「今までと違って学業ではなくフィギュアスケートを主軸に生活しているんですけど、毎日がスケートのためにある。このままスケートを突き詰めていければ。昨季、全日本選手権でフリーを滑れなかったことは心残りですが、それ以上に、本来は昨季で引退するつもりだった中、なかったはずの1年間をスケーターとして過ごせているので、毎日の練習、試合、1つ1つを楽しんでいければなと思います」と優勝インタビューで答えた。