来夏に延期された東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの新型コロナウイルス対策や簡素化を話し合う国際オリンピック委員会(IOC)調整委員会が24日、オンラインで始まった。今回が10回目。冒頭、スイス・ローザンヌの本部からIOCトーマス・バッハ会長(66)があいさつした。

前日23日に菅義偉新首相(71)と電話で会談したことを報告し「大変有益な会話をかわすことができた。安倍前首相の側で(官房長官として)控えておられた方で、常にご支援いただいてきた。菅首相は繰り返し言及されました。日本国政府と東京都との密な連携、調整について、チームとして進めていきたいと。我々は同じボートに乗り続けている立場。同じ方向に向かって、こぎ続けていく。菅首相との会話の中では新型コロナ対策が優先課題であることも確認された」とした。

開催に向けては「ポストコロナ時代に向けた大会。非常に大きな課題だが、世界ではスポーツが復活しつつあります。ゆったりでも着実に。大きなスポーツ大会が最近、成功裏に開催されている」と語り「日本でも(野球やサッカーなどの)リーグが開催され、複雑な大会、ツール・ド・フランスのような、ほかのイベントもしかりだ」。そして強調した。

「世界に対して、安心で安全なスポーツ大会を開催できることを証明した、たとえワクチンがなくても」

続けて新型コロナ検査の「ラピッド・テスト」に触れ「数分で結果が出るものだと言われている。短期間で繰り返し行えて信頼性を高められるし、非常に心強いニュースとしては、さまざまなワクチン開発が進んでいることがある。WHOや製薬会社、専門家と話しているが、来年に入って数カ月の間に複数のワクチンが完成する可能性がある」との見通しも語った。