世界最高峰の女子がそろうロシアの国内競技会が最終戦を迎え、昨季ジュニア世界2冠のカミラ・ワリエワ(14)が86・20点で首位発進した。

ジャンプの2本目で驚異のバランス感覚を披露。ただでさえ難しいトリプルアクセル(3回転半)を、両手をそろえて上げながら跳ぶ「タノジャンプ」で挑戦し、着氷した。ステップアウトして出来栄え点(GOE)こそマイナス1・12点となったものの、降りてみせた。練習では成功しており、その動画が10月に公開されていた。

水色と青の衣装で鮮やかに舞い、最初の3回転フリップも最後の3回転ルッツ-3回転トーループの2連続ジャンプも、すべて「タノ」で成功。スピン、ステップもオール・レベル4(最高評価)でそろえた。

国内ロシア杯は9月から今月まで全5戦。うち2戦に各選手が出場し、獲得ポイント等でロシア選手権の出場権を争う。この第5戦には、グランプリ(GP)シリーズのロシア杯を制したエリザベータ・トゥクタミシェワ(23)やアリョーナ・コストルナヤ(17)も出場予定だったが、新型コロナウイルス検査で陽性反応が出たため欠場した。