東地区5位の秋田ノーザンハピネッツが、アウェーで西地区首位のシーホース三河を84-75で撃破した。リーグ1位の3点シュート(3P)成功数を誇る相手の武器を、激しいディフェンスから4本に封じ、自軍はここぞの場面で3Pを10本沈め、お株を奪った。これで今季通算成績は21勝11敗。細谷将司(31)が、2試合連続チーム最多となる13得点を挙げるなど、5選手が2ケタ得点をマークした。

「俺たちは強い」と言わんばかりに長距離砲を自在に操り、強豪をのみ込んだ。秋田は1点ビハインドの第2クオーター(Q)残り14秒、ベンチスタートだった細谷が3Pを沈めて、この試合初めてリードを奪う。同1秒でもブザービーターのジャンプシュート。前半を41-37で折り返し、背番号6は笑顔でハイタッチし、ベンチに戻った。

後半も止まらない。第3Q開始早々に4連続得点と好スタート。一時は逆転されたが、再び細谷が輝く。同4分7秒、この日3本目となる3Pを皮切りに、長谷川、中山も続いた。細谷は3分の3と3P成功率100%で「空いたら打つのが僕の強み。そこを常に意識して昨日、今日とこういう結果だったんで良かったです」。2日連続で3P3本を沈めてみせた。

今季の秋田は強豪と互角の勝負を演じている。1月24日は、16-17年のBリーグ初年度から未勝利だった川崎ブレイブサンダースから悲願の1勝。この日の相手で、西地区と中地区で優勝経験がある三河には、昨季0勝2敗、通算2勝6敗(試合前)と分が悪かった。昨季まではカード初戦を落とすと連敗するケースが目立った。今季は前日の反省を生かし、2戦目でやり返すところに強さが現れている。

貯金を10とし、前田顕蔵ヘッドコーチ(38)は「チームとして素晴らしいチャレンジができた。西地区首位の三河さんから勝てたのは非常に大きな1勝」。細谷は「この間、川崎さんに勝って、今日は三河さんに勝った。ほかのチームにも『僕らの力は本物』『僕たちはやるよ』と意識させられたと思う」と手応え十分。次節6、7日は4位富山グラウジーズと直接対決を迎える。リーグをかき回すダークホースへ、秋田が勝利を積み重ねる。【山田愛斗】