世界3位の大坂なおみ(23=日清食品)が、2年ぶり2度目の優勝の快挙を成し遂げた。同24位のジェニファー・ブレイディ(米国)を6-4、6-3で下し、4大大会通算4度の優勝を飾った。

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7月の東京オリンピック(五輪)で、大坂が金メダル獲得に大きく近づいた。全豪は、東京五輪前に行われる最後のハードコートの4大大会。会場の有明テニスの森公園は、メーカーは異なるが、同じハードコート。今回の優勝は、金メダルへのバロメーターだ。

今大会を前に、大坂は「今年に限れば、4大大会より五輪が最大の目標」と断言した。「16年リオ大会に出られないとなったときに、目標を東京に定めた」。五輪は小さい頃からの夢でもあった。「それが自分の母国で開催されるときに出られるなんて」。喜びは隠せない。

ハードコートに限れば、19年9月の東レ・パシフィックで優勝して以来、37勝2敗。また、試合前棄権が2度あるが、昨年8月の全米前哨戦から全豪優勝まで21連勝。これもすべてハードコートで、間違いなくハードコートの女王だ。

加えて、東京五輪の時期は、高温多湿が予想される。選手にとっては命にかかわる危険な天候だが、それも大坂に味方するかもしれない。育ったのは米フロリダ。夏は非常に高温多湿で、暑さには「私はフロリダ育ち。夏のフロリダはもっと暑い」と、意に介さない。

次戦は3月のマイアミオープンに出場予定だ。同大会もハードコートでの開催で、優勝すれば、今季は負けなし、19年東レからハードコート2敗のまま、東京五輪を迎える可能性もある。その時は、マイアミの勝ち星を加えたハードコート43勝2敗で、金メダル獲得率9割6分だ。

◆東京五輪テニス出場権 男女シングルスは各64人の出場。各国および地域最大4人で、21年6月7日の世界ランキングで上位56人までが本戦出場資格を得る。大陸枠が今回初めて採用され、アジア枠は18年アジア大会の優勝者に与えられる。日本選手が1人も本戦に入らなかった場合、開催国枠で最低1人は出場ができる。また、国別対抗戦の代表に選出される回数の条件もある。

◆全豪オープンテニスは、2月8~21日、WOWOWライブで連日生中継。WOWOWオンデマンドでも同時配信予定。