白血病から復帰した競泳女子の池江璃花子(20=ルネサンス)が10日、五輪代表選考を兼ねた日本選手権(4月3~10日、東京アクアティクスセンター)で出場資格を持つ4種目すべてにエントリーした。

この日、エントリー締め切りを迎えて、100メートルバタフライ、100メートル自由形、50メートル自由形、50メートルバタフライで登録した。マネジメント会社を通じて「日本選手権では出場種目全てで決勝に残ることが目標です。試合での結果は、毎日の練習でどれだけ自信をつけられるかだと思っているので、がむしゃらに練習してレース本番を迎えたいです。日本選手権で全力で泳ぐ姿をみていただけたらうれしいです」と、コメントした。

池江は、19年2月に白血病を公表し10カ月の入院生活を経験。昨年8月に1年7カ月ぶりの復帰レースに臨んで合計5大会に出場。4種目で同選手権の参加標準記録を突破していた。

大目標は24年パリ五輪を掲げており、東京五輪はその途上にある位置付けだ。2月26日の公開練習では「自分の体のことは自分が一番よくわかっている。もしかしたら(東京五輪に)いっちゃうかもしれないが、体としてはパリという意識がある。五輪、五輪というよりは、今の泳ぎ、ここまで戻って結果を出し始めていることを見てほしいです」と話していた。

同選手権は、五輪代表選考を兼ねている。個人種目は、日本水連が定めた派遣標準記録(19年世界選手権決勝進出ライン)を突破して2位以内になれば内定。100メートル自由形は個人2枠とともに、400メートルリレーメンバー4人の選考も兼ねる。なお50メートルバタフライは非五輪種目となっている。